ドイツには研究室配属がない?−ドイツ大学院のシステム

どうも、ドイツの首都ベルリンで大学院生をやっているLithiumです。ようやく研究室が決まったのですが、この研究室配属のやり方や卒業論文に関しての仕組みが日本とドイツでは大きな違いがあって面白いので今日はこのことを紹介しようと思います。

ドイツでは、所属する大学にかかわらずどの大学で卒業論文を書いてもいい

僕はドイツのベルリン自由大学というところで一年間修士課程の学生をやってきたのですが、ようやく研究室に所属して修士論文を書き始めるために必要な単位を取ることができたので所属研究室を決めてきました。ところでここが面白いところなんですが、この研究室はベルリン工科大学のものです。自由大ではなく。

ベルリン自由大学
ベルリン工科大学

驚いたことにドイツではどの大学に所属してようがどこでも好きな場所で学位論文を書いてもいいんです。個人的にこれはかなりドイツの大学院で学ぶメリットの一つじゃないかと思います。科学なんて物理学という一つの学問に限ったって数え切れないくらいの細かい分野、違ったアプローチや手法があるので、実際どんなでかい大学にいたって自分が本当に興味を持てる研究をやっているとは限らないわけです。僕は自分が日本で学部生だった時にこれを経験したのでドイツのこのシステムはすごく羨ましく思います。

これがドイツだけのシステムなのか他にも似たような方式を採用してる国があるのかはわかりませんが、他のヨーロッパの国から来た友達は驚いていたので一般的なものではないはずです。ちなみに研究室は大学である必要もなく独立した学術研究所や企業の研究所でもいいです。僕の友達の友達の話で数学科なんですが銀行で博士論文を書いたなんていう話も聞きました。

ドイツの大学院のカリキュラム

日本だと、まあ理系の話なんですが大学院の入試の時にすでに希望研究室を書いておいて、受かったらそのままそこに所属、という感じですよね?ドイツだと修士課程のはじめはどこにも所属せずまずは授業を取っているだけです。で、必要単位を取れ次第それぞれの学生が各自勝手な時期に卒業研究を始めるのが普通です。この点は多分ヨーロッパの大体どこでも同じなようです。自由ですね〜。この辺僕には日欧の就活文化の違いと全く同じに見えます。根本的に「人はみんなこの時期にこれだけの期間でこれだけのことをやるものだ」という考え方がヨーロッパには存在してないような気がします。大学のシステムもそういう文化を反映しているんですね。

で、具体的にどういうカリキュラムかなんですが、僕の大学(修士課程)のケースだと

  1. 卒業要件は120単位、うち60単位は卒業研究、なので最低60単位分の授業を取る。
  2. 必修は理論物理のコースをどれか最低一つ、実験のコース、「Selected topics of Physics」に分類されている授業をどれか一つ。
  3. 上記の必修科目を履修し、計45単位まで取れば晴れて卒業研究に取りかかれる。
  4. 指導教官は自分で見つけてくる。興味のある研究者に直接メールでお願いする。
  5. 修士論文の提出は研究フェーズに入る申請書を出してからちょうど一年後。

こんな感じです。

いかがでしたでしょうか?結構普通の日本人には驚きの自由さだったと思います。もちろんこうした自由で自己裁量の強いシステムには面倒なことが起こる可能性もあります。実際今回僕の指導教官決定が遅くなったのもこのシステムの負の側面が働いたちょっと複雑な事情があるんですが…今日はめんどくさいのでまた今度書きます(笑)

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